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足が自由である幸せ

私が老後に感じる恐怖の1つに「自分の力で歩けなくなるのが嫌だ」というものがあります。いつまでも、できることであれば、自分が亡くなる直前まで2本の足でしっかりと大地を踏みしめて歩いていたいと願っています。

もう大昔のことですが、小学生の時に私は足の骨を骨折してしまったことがありました。しばらくは当然歩けないため、両親は私の為に車椅子までも用意してしまいました。

片足でしたので、松葉杖だけで十分ではあったのですが、過保護な両親は車椅子を用意してしまったのです。私もそれで、しぶしぶ車椅子を利用するようになりました。

ある時、車椅子で小学校に行ったときのことです。別のクラスの子が私に「君はもう一生歩けないんでしょ?」と、からかってきました。「そんなことないよ」と私は答えましたが「でも、足折れるともうまともに歩けないんだってさ」と、その子は私に言い、どこかに言ってしまいました。子どもはなんて残酷なことを言うもんだと今では思います。

その会話が切欠で私は「もしかしたら本当にもう、昔みたいに歩けなくなるのかも」と、しばらくの間怖くてたまらなくなりました。両親は「もうじき治るよ」と笑顔で言ってはいるものの、それは嘘なんじゃないかと疑うようにもなってしまいました。

私は病院の日に先生に尋ねました。深刻な顔をして「ちゃんと治るんですか?」と。友だちにからかわれたことも全て話しました。そしたら「大丈夫治るよ」と先生は笑顔で答えてくれました。「そのお友だちは嘘つきだ。足が治ったらその子を蹴っ飛すことだってできるよ」なんて冗談まで言ってくれました。

病院の先生のお陰で私は悩む事はなくなりました。

でも、今回は大丈夫だったとしても、もし今後の人生で足を失うような事故に遭遇したり、病気で切断しなくてはいけなくなったらどうしようという不安を心の隅っこで常に感じるようになってしまいました。

歳を重ねていくと、老化で自分の力では歩くこともままならなくなってしまうことも知り、自分がいずれ歩けなくなるという不安がますます高まり、怖くて泣いてしまう日も、幼いころはよくありました。

今はもう不安で泣いてしまうことはありませんが、不安は変わらず抱えています。少しでも体を動かして、いつまでも元気でいるよう努力することはできますが、不本意な出来事は自分では防げません。まだまだずっと、不安は抱え続けるんでしょうね。

しかし、そんな不安を持っているからこそ、私は自分の足で歩くこと、走ることの素晴らしさを実感できています。何気なく足を左右踏み出しているだけでも、それは幸せなことなんだって思うことができています。


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